シャープペンといえば、三菱鉛筆の「クルトガ」がナンバー1ブランドですが、それに続くシャープペンシルがなかなか出てこなかった。まぁ、書きながら芯が回り続けるって、ある意味究極ですからね。それが去年あたりから、「折れない」のをキーワードに、新機構のシャープペンが登場するようになって俄然注目のジャンルになりました。

(左からデルガード、オレンズ、オ・レーヌ シールド)
そのきっかけになったのがぺんてるの「オレンズ」ですね。名前は「オレンズ」なのでもちろん“折れない”シャープでもありますが、0.2o芯という超極細芯なのが最大の特徴です。クルトガは芯が回転してトガり続けますが、それに対して「もっと芯を細くすればいいじゃん」という考え方なんですよねオレンズは。0.2o芯を実用化しているのはぺんてるだけで、さすが「ハイポリマー芯」でシャープ極細芯の実用化(0.5o)をいち早く実現したメーカーだなという感じですね。
もっとも、0.2o芯を今まで通りの機構のシャープペンで使うと、かなり折れやすいでしょう。そこでオレンズでは、「オレンズシステム」という独自の機構を採用しました。どういうものかというと、“芯を出さずに書ける”機構なのです。ノックを1回すると、先端のパイプが現れますが、ノックをするのはこの1回だけ。芯は出ているかどうかぐらいの状態ですが、書くにつれてパイプがスライドしていくので、引っかからずに筆記できるという仕組みです。これならば、ワンノックというルールさえ守れば、芯を折ることなく極細芯で書くことができるのです。
「0.2o」というインパクトが大きかったのか、オレンズは発売するやいなやあっという間に大ヒットとなって、かなり品薄状態になりました。今年になって新製品の0.3oも出ましたが、こちらもかなり売れているようです。
オレンズは極細を実現するために折れない機構を採用している訳で、“折れない&極細”の2つの長所を持つ商品だと言えるでしょう。それに対して、ゼブラの「デルガード」は、“折れない”の1点に集約してものすごいものを作ったなという印象です。
実際にどのくらいすごいかというと、ちょっと芯が長いぐらいじゃ、かなり筆圧をかけても全然折れません。「あっ、これ以上力入れるともう折れるな」と思うと、パイプがグニュッと動いて芯を保護しようとします。ゼブラの公式見解では3ノックが限度と言っていますが、個人的には4ノックまで大丈夫そうです。
デルガードは、先頃「日経MJ」紙で発表された「2015年上期ヒット商品番付」にも選ばれたくらい、すごいヒットとなっています。今最も勢いのある文具かもしれませんね。
もう一つ、プラチナ万年筆の「オ・レーヌ シールド」という商品があります。2009年から発売している「オ・レーヌ」の性能をさらにアップさせたシャープペンです。やはり“折れない”シャープなのですが、デルガードとはちょっと折れない方向性が違います。デルガードは、筆記時の折れにくさを実現したものですが、オ・レーヌは落下の衝撃や過度の筆圧から芯の中折れを防ぐために開発されたものなのです。
プラチナの方にお話を伺うと、シャープペンには芯をつかむチャックから先端のスライドまで “遊んでいる空間”があるそうで、ここが折れると使えないのでフルガード構造にしたそうです。ボディの強度をみるために、1mの高さから杉の木の板に落とすという品質検査をしているそうですが、オ・レーヌでも同じ検査を行ったところ、従来品の10倍の強度があったそうです。オ・レーヌ シールドではさらに1.5倍強度をアップしているそうですから、従来品の15倍折れないということになりますね。
オ・レーヌには、芯の中折れだけでなく、筆記時の芯折れを防ぐセーフティ機構も搭載しています。さすがに、デルガード並みとはいきませんが、結構折れにくいのではと思います。デルガードは1本450円(税抜)、対するオ・レーヌは200円(同)ですから、それを考えるとコストパフォーマンスが良いと言えるでしょうね(ちなみに、オレンズは税抜500円)。
折れないシャープブームを受けて、クルトガにも新製品が登場しましたし、パイロットコーポレーションの定番シャープ「ドクターグリップ」にも新製品が登場しました。そうそう、プラチナの速記用シャープ「プレスマン」も37年振りにリニューアルするのだそうで、まだまだしばらくシャープペンの話題で盛り上がれそうです。
12/Jun.Fri 2015 18:30
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